【ナイト・トーキョー・デイ】 Map of the Sounds of Tokyo スペイン 2009
監督:脚本:イザベル・コイシェ 製作:ハウメ・ロウレス 撮影:ジャン = クロード・ラリュー
出演:菊地凛子 / セルジ・ロペス / 田中泯 / 中原丈雄 / 榊英雄 ほか
2099年カンヌ国際映画祭 フランス映画高等技術委員会賞 (イザベル・コイシェ)
監督:脚本:イザベル・コイシェ 製作:ハウメ・ロウレス 撮影:ジャン = クロード・ラリュー
出演:菊地凛子 / セルジ・ロペス / 田中泯 / 中原丈雄 / 榊英雄 ほか
2099年カンヌ国際映画祭 フランス映画高等技術委員会賞 (イザベル・コイシェ)
『死ぬまでにしたい10のこと』 ('03)、『エレジー』 ('08) のイザベル・コイシェ監督が、菊池凜子を主役に据えて東京の街を舞台に描いた異色ラブストーリーでございます。
異色というのも、菊池凜子の役どころは "女殺し屋"。
何らかの過去を持つ、孤独で寡黙な女性リュウを演じてるんですよね。
何らかの過去を持つ、孤独で寡黙な女性リュウを演じてるんですよね。
でもこの映画はサスペンスではないのです。 あくまでラブストーリーとして観る方が良いのですが。
映画の冒頭、いきなりパツキンねーちゃんの "女体盛り"。
こんな接待をしてる企業って、この日本にまだあるんかいなっ!?(笑)
菊池凜子が演じるリュウは築地市場で仕事をしていて、殺しの稼業は夜に行います。
娘を自殺で亡くした長良 (中原丈雄) は、娘と付き合っていたスペイン人のダビ (セルジ・ロペス) を逆恨み。
それを察した部下の石田 (榊英雄) はスペイン人ダビを抹殺すべく、リュウにコンタクトを取り殺しを依頼。
それを察した部下の石田 (榊英雄) はスペイン人ダビを抹殺すべく、リュウにコンタクトを取り殺しを依頼。
しかし、ターゲットに近づいたリュウは事もあろうか、スペイン人ダビに "何か" を感じとり愛してしまいまう。
ダビは恋人を自殺で亡くしたことがショックで、リュウにその恋人の影を追います。
ダビは恋人を自殺で亡くしたことがショックで、リュウにその恋人の影を追います。
原題 (英題) は "Map of the Sounds of Tokyo"。 直訳すれば、「東京の音の地図」になりますよね。
主人公リュウの仕事は築地市場。 彼女はラーメンが好きで、食するシーンがよく出てきます。
そして東京の街角の風景や、その人々をナニゲに捉えたシーンがふんだんに盛り込まれております。
そして東京の街角の風景や、その人々をナニゲに捉えたシーンがふんだんに盛り込まれております。
シーン = 音なんですよね。
殺しの依頼を受けるシーンは花やしき。 築地、下北沢、新宿 etc。
なぜか横浜みらいとみらいの風景や、新横浜のラーメン博物館も出てきます。
なぜか横浜みらいとみらいの風景や、新横浜のラーメン博物館も出てきます。
そして当然のごとく、ネオンと豪奢なラブホテル。
ラブホテルの一室は、電車型の秘密の小部屋。 吊り革と電車のシートを完備した小部屋です。
ラブホテルの一室は、電車型の秘密の小部屋。 吊り革と電車のシートを完備した小部屋です。
・・・そして墓地の静寂。
観ていて感じるのは、たぶん監督自身が感じ取った "東京" の羅列なんやろなぁ。
よく日本を描いた海外映画には失笑&苦笑させられるものが多々ありますが・・・。
まぁ、海外から見た東京は、やはりこういう点が目に付くのでしょうか。
よく日本を描いた海外映画には失笑&苦笑させられるものが多々ありますが・・・。
まぁ、海外から見た東京は、やはりこういう点が目に付くのでしょうか。
ラーメンをすする音が気になるのは外国人としては当然。
音で感じ取った異国の文化を描こうとしてるのが面白くもあり、また困惑もある。
音で感じ取った異国の文化を描こうとしてるのが面白くもあり、また困惑もある。
日本の女体盛りは昔から有名ですが、いまだにその印象を持たれたんじゃ日本国民としては残念。(笑)
主人公は殺し屋のクセに、殺しのプロとしての自覚がほとんど無いから困っちゃう。
暗殺依頼もあっさり反故にするし、最後に依頼主が "あぁいう行動" に走るのも無理ないとこかな。
暗殺依頼もあっさり反故にするし、最後に依頼主が "あぁいう行動" に走るのも無理ないとこかな。
サスペンス性はそこそこ感じさせる作りなんだけど、これはワケありな一人の女性の異色ラブストーリーとして観た方が良いでしょうね。 ひとつひつのシーンには何か感じさせる鮮烈な美しさもあるんですけどね、・・・全体的にしっくり来なかったなぁ、個人的には。
イザベル・コイシェ監督の作品だからと思って観たら、ちと当て外れになる可能が大きいかも。