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フルートベール駅で

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【フルートベール駅で】 Fruitvale Station アメリカ 2013
 
製作:フォレスト・ウィテカー 監督・脚本:ライアン・クーグラー
出演:マイケル・B・ジョーダン / メロニー・ディアス / オクタヴィア・スペンサー 他
(サンダンス映画祭:作品賞、観客賞 インディペンデント・スピリット賞:新人作品賞)
 
 
 
 
 
2009年の1月1日、カリフォルニア州オークランドの地下鉄フルートベール駅にて、22歳の黒人青年オスカー・グラントが白人警官に撃たれ死亡。映画はこの事実を、大晦日から新年の朝にかけてオスカー・グラントの最期の日を綴った一作。
 
少し前、ミズーリ州ファーガソンで起こった白人警官による黒人射殺事件による件で、撃った警官を不起訴とする陪審員判決を不服とする暴動が起こりましたよね。 90年代前半には、あのロス暴動を巻き起こしたロドニー・キング事件も鮮明に記憶してます。
 
フォーガソンの事件同様、このオスカー・グラントの事件も "無抵抗の黒人" を白人警官が撃ったと言うコト。 その場に居合わせた多くの人たちが記録した映像が真相を物語っております。
 
 
 
 
 
 
映画の冒頭、その記録された実際の映像が流れます。(実際の多くの映像はYouTubeでアップロードされていてます。”Fruitvale Station” で検索してみてくださいな)
 
駅のホームに寄せ集められた黒人グループを手荒く扱う白人警官たち。
非情な銃声が鳴ったあと、オスカー・グラントの物語が始まります。
 
これねぇ、個人的に今年観賞した映画の中では一番と言えるぐらい胸にぐぐッと来ましたよ。
 
この映画が白人警官による人種差別的な偏見による社会問題だとか、アメリカの病巣的な問題だとか言うより、本当に悲しい出来事を、冷静な眼で見つめた"温かさ" が感じ取れたんですよ。
 
オスカー・グラントは前科持ち、出所した今もクスリの売人として生計を立ててます。
しかし、ヒスパニック系の彼女との間に出来た娘タチアナを溺愛。
 
更正したいけど、世間の厳しさの前に四苦八苦するオスカー。
 
野良犬を轢き逃げした車を追いかける、母親のバースデーにカードを添える事を喜ぶ。
そんなちょっとした優しさを垣間見せることでオスカーの人と成りに触れます。
 
この手の映画は充分に衝撃的な事件を、これでもかと訴えるメッセージ的な要素が強いと思われがちですよね。もちろん本作もその訴えは持ち合わせた映画なんですけど、その最期に至るまでの2日間のオスカーの物語はあまりにも人間的でした。
 
こんな事で22年の生涯を閉じることになったオスカー・グラントという黒人青年が哀しい。
新人監督ライアン・クーグラーにヤラれちゃいましたね、もちオスカーを演じたマイケル・B・ジョーダンの演技にも。
 
警官が守るべき役目は「市民を守り、市民に仕える」、こういう事件が起こるたびにこの言葉が空しく聞こえ、ある意味絶望的に聞こえさえします。
 
 
 

ふたりのアトリエ ~ある彫刻家とモデル

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【ふたりのアトリエ ~ある彫刻家とモデル】EL ARTISTA Y LA MODELO スペイン 2012
 
監督・脚本:フェルナンド・トルエバ 出演:ジャン・ロシュフォール / アイーダ・フォルチ
               クラウディア・カルディナーレ 他 
 
 
 
 
『ベルエポック』のフェルナンド・トルエバ監督が、20世紀前半のフランス人彫刻家アリスティド・マイヨールの晩年にインスパイアされて撮りあげた一作だそうです。
 
舞台は第2時大戦末期のフランスの片田舎。
創作意欲を失いかけ、希望を見失いかけていた老彫刻家マーク・クロス(ジャン・ロシュフォール)は、妻のリー(クラウディア・カレディナーレ)が街で拾ってきた宿無し女性メルセ(アイーダ・フォルチ)をモデルに雇います。
 
と言うのも、メルセを一目見た妻のリーは、この女性が夫マークの好みだと直感するんです。
無味な毎日を送る夫マークの創作意欲を取り戻させるため、妻の粋な計らいなんですよね。
 
このメルセは、フランコ政権下のスペインの収容所から逃げてきた女性だと言います。
山小屋のアトリエで匿う事を条件に、メルセも同意の上モデルとしての日々が始まりますが。
 
 
 
 
 
出演シーンの半分以上が裸の、メルセ役のアイーダ・フォルチですが、どこかで観たコトがあると思ってたら、『サルバドールの朝』に出ていたスペインの女優さんなんですね。
 
粗野な感じのスペイン女性メルセですが、ちょっと謎を持つ女。
実は逃亡者を道案内する役目を持った女だったんです。
 
最初は腰が重かった老彫刻家マークだったんですが、次第に創作意欲を湧きあがらせることになります。 老彫刻家を演じるのはフランスの名優ジャン・ロシュフォール
芸術家の心の機微を巧く表現した演技が良いですね。
 
叙情的なモノクロ映像もさることながら、やっぱり魅力はアイーダ・フォルチの裸(?)
これは完全な男目線ですが、そう格別に凄いプロポーションではないんだけど、やっぱりね、裸の女性は嬉しいっすよ。(笑)
 
それにね、この時代のヨーロッパ女性らしく(?)、わき毛フェチにはたまんないモノがありますぜ。
 
とまぁ、素直に本音を言ったので、ひとまず「裸」は置いておいて・・・。
 
この作品で感じさせてもらえたのは、やはり芸術家たる生き様の凄さ、だったかな。
ワリと平坦に進むストーリー展開の最後に待ってるのは、その生き様。
 
ネタバレになっちゃうから詳しくは書かないけど、突き詰めれば「芸術家ゆえの究極の美意識」を見せてもらいました。結末を知ってる方は、「なにが美意識なのか?」と思われるかもしれませんけど、そこが究極というコトなんですよねぇ。
 
多数の芸術家が "その道" を選択したのも、一因はこういうケジメの付け方があるのかも。
自分に落とし前をつけたワケなんですね。
 
と、芸術家の気持ちが分かったような感覚にさせてくれた一作でした。
 
 
 
 
妻のリーを演じるのは、あの大女優クラウディア・カルディナーレっ!(左)

DVD鑑賞5作品の省エネレビュー

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今年が終わる前に、ブログで書いておこうと思ってたけど書けなかった5作品を久しぶりの
省エネ・レビューでサクサクっとやります。
 
 
 
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【ホドロフスキーの サイコマジック・ストーリー】RITUAL - A Psychomagic Story
監督:ジュリア・ブラッツァーレ / ルカ・インメージ  2013 イタリア
 
『エル・トポ』の巨匠監督アレハンドロ・ホドロフスキーの原作を映画化。
雰囲気は妖しくて、全編通してサイコチックなんだけど、終わってみればホドロフスキー原作にしては、まぁワリと普通やった。
 
Sキャラの夫と従順な妻という設定なので、出来れば夫にもっとサディスティックな頑張りを見せてもらいたかったけど、あれでは自分勝手な威張りヤロウやな。
 
 
【17歳】JEUNE & JOLIE  フランス 2013
監督・脚本:フランソワ・オゾン 出演:マリーヌ・ヴァクト 
 
17歳の少女イザベルが、初体験を境に娼婦へと・・・。
金銭目的でもなく、何がイザベルを娼婦へと駆り立てたのか? と言う具合に、細かな心の機微を読み取るには面白い作品でした。
自慰シーンなんかもアリ、刺激的&目の保養に最適やったです、はい。
 
オゾン映画には欠かせない女優シャーロット・ランプリングも最後に登場。
 
 
【ドン・ジョン】DON JON 2013 アメリカ
監督・脚本・出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット
 
ジョセフ・ゴードン=レヴィットの長編映画の初監督作品になるラブコメ。
モテモテのイケメンでありながら、完璧な女を求めるがあまり、エロサイトにハマッた男ジョンが主人公。
 
スカーレット・ヨハンソンジュリアン・ムーアーという2人の女性の対比も映画のキモ。
っていうか、この映画でジョセフ君がハマッてるエロサイトなんやけど、自分もタマに覗いてるエロサイトでしたw
 
" Porn hub " 検索してねっ。
 
 
【セインツ -約束の果て-】AIN'T THEM BODIES SAINTS アメリカ 2013
監督・脚本:デヴィッド・ロウリー 出演:ケイシー・アフレック / ルーニー・マーラ
 
 
1970年代のテキサスを舞台に、強盗を繰り返してきた恋人同士ボブとルースの物語。
ルースの妊娠をキッカケに犯罪から足を洗うつもりで、最後の仕事に挑んだ2人なんやけど、ルースの身代わりにボブは逮捕・服役を選択したのですが・・・。
 
題材とは裏腹に作品としては叙情的で映像も美しく、哀しい2人の運命を見つめた一作。
説明も極力排除して、雰囲気で見せたドラマやったかな。
 
 
【スリーデイズ・ボディ 彼女がゾンビになるまでの3日間】CONTRACTED アメリカ 2013
監督・製作・脚本:エリック・イングランド 出演:ナジャラ・タウンゼント
 
パーティーで出会った男と関係を持ってしまい、その野郎からゾンビ・ウィルスに感染しちゃった女サマンサの3日間を描いたお話。
当然、その3日間の間にサマンサの体は腐食して精神までもイッちゃってしまうワケです。
ゾンビ映画ものとしては、まぁ目新しく面白く観れましたよ。
 
けどね、腐った身体でHをしちゃイケませんよっ。
アソコからウ○虫が出てくるなんて、・・・男性の立場としては観ていて悶絶したわっ!
「この女、どこかおかしい」って、ヤッてる男の方も気付けよっ。

Keep it real 2015

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新年おめでとうございますっ。
 
 
 
2015年、なんかイイ年ですよね、きっと。
 
今年はガラになく、写真にワンフレーズを入れてみました。
 
なんちゅうのか、個人的な【今年の目標】みたいなモンです。
 
 写真も新年らしくないっちゃ~らしくないのですが、これが自分のスタイルなのでOK。
 
 
と言うコトで、今年もじぶんらしくやって行きますので、ひとつよろしく。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
CINEmaCITTA' - Kaz.Log 2015

トラッシュ! - この街が輝く日まで-

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【トラッシュ! -この街が輝く日まで-】 TRASH イギリス・ブラジル 2014
 
監督:スティーヴン・ダルドリー 脚本:リチャード・カーティス 原作:アンディ・ムリガン
出演:マーティン・シーン / ルーニー・マーラー / ヒクソン・テヴェス
エドゥアルド・ルイス / ガブリエル・ワインスタイン 他
 
 
 
 
 
監督が「リトル・ダンサー」、「めぐりあう時間たち」、「愛を読むひと」のスティーヴン・ダルドリー。 脚本は「フォー・ウェディング」、「ブリジット・ジョーンズの日記」、「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティスという顔合わせ。
 
ブラジル・リオデジャネイロのスラムに生きる子供たちを主人公に、彼らが繰り広げる冒険サスペンスを、この監督と脚本家がどう料理してるのかが楽しみで鑑賞いたしました。
 
 
 
 
 
なんせ、この子供3人組は明るいんですよ。
ゴミの集積所を漁って獲って日々の糧にしてると言う厳しい現実なんですが、ともかく前向きな子供たち。貧しくとも、どこかに希望を失わない魂というヤツでしょうか。
 
ある日、そのゴミの山から財布を拾ったラファエル(ヒクソン・テヴェス)でしたが、なんとその持ち主はある汚職政治家の元スタッフ。反体制派に傾いた財布の持ち主は、その政治家の悪徳を告発する資料をその財布に秘めてたんです。
 
で、偶然に財布を拾ったラファエルは仲間のガルドとラットと共に、悪徳刑事から命を狙われる事になっちまうワケなんですが、ここから彼ら3人の不屈の闘いが始まる訳です。
 
彼らを支援するのが、ルーニー・マーラー演じるボランティア・スタッフのオリヴィア。
マーティン・シーン演じるジュリアード神父。
 
しかし、あくまで2人は脇を固めてる出演でして、主人公は子供3人なのです。
なんでもオーディションで選ばれた素人3人組だと言うコトですが、いやぁ見事な存在感と演技でございまして。
 
こんな非道がまかり通るのか!? ってホドに腐敗と悪徳ぶりを見せる現実社会ですが、そこに闘いを挑み、知恵と勇気を持って突っ走る少年3人組がともかくブラヴォーです。
 
観てる間、「これは実話で似た話があったのか?」とも思いましたが、そのうち「いやいや、これは有り得んっ」と、それぐらい少年3人組の活躍が凄いんです。
 
原作は児童小説らしいのですが、その舞台をブラジルに置き換えて映画化したようですね。
でもこの監督は子供を撮らせたら上手いんですよねぇ~。
 
ルーニー・マーラーにしても、その演技が霞んじゃうぐらいで、・・・(べつにルーニー・マーラーじゃなくても良いのでは?と思ったけど)
 
オチも「爽快」と言うか、なんとも「やってくれるやんかっ」な感じの一作でございました。
 
 
 

ミッドナイトチェイス

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【ミッドナイトチェイス】 TAPED 2012 オランダ
監督・脚本:ディーデリク・ヴァン・ローイェン
  出演:バリー・アトスマ / スーザン・フィッサー ほか
 
 
 
アルフレッド・ヒッチコック監督の名作 『鳥』 のリメイクを担当する事になったのが、本作のオランダ人監督であるディーデリク・ヴァン・ローイェン。マイケル・ベイのプロディースにより、どんなリメイクが完成するのか、ちょっと興味津々でございます。
 
このオランダ人監督が手掛けたスリラー逃亡劇が本作なんですが、このタイトルはレンタル店で見かけていてきになってたんですが、ラッキーな事にWOWOWオンデマンドでアップされていたので鑑賞いたしました。
 
冷え切った夫婦仲を取り戻そうと、ブエノスアイレスへの旅行に出かけたヨハンとサラ夫婦が主人公でして。
 
ビデオカメラ片手に様子を録画している時、偶然に現地警官の殺人現場を撮ってしまったのですよ。 そして、ヤバいところを撮られた警官はこの夫婦を追い始めます。
 
見知らぬ土地で決死の逃亡劇が幕を開ける、という筋書きなんですね。
 
 
 
 
 
 
本編は80分弱の短めでしたが、逃亡劇が始まってからはテンポも良く、上手くまとめた一作でした。
 
仕事で忙しかった妻への不満を、浮気と言う形で穴埋めしてた夫。
ひとり娘のためにも仲を戻そうと、この旅行を決めたみたいですが、でも意地とエゴのぶつけ合いで険悪ムードまんまん。そんなところ、現地警官の殺人シーンに遭遇するワケですよ。
 
相手は銃撃してくるわ、もうこの夫婦を亡き者にして口封じしようと言う気です。
もちろん、ビデオカメラも回収して。
 
逃げてる最中に旦那は撃たれて負傷。
ちょっとエキセントリックぎみの妻はわめいたり、そして車に轢かれたり、最後はイッちゃってしまったり、と。
 
なかなか旦那さんも大変やな~、と観てる間は思ってみたり。
でも決着がつく最後まで見せ場を用意してるので楽しめて観れましたよ。
カメラワークも臨場感あって良かったし。
 
でもやっぱりツッコみたいのは、観てる誰もが同じコトを考えるかと思われますが・・・
「なんで大使館に逃げ込まないっ!?」 でした。
 
 
 

新幹線大爆破

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【新幹線大爆破】 日本(東映) 1975
監督・脚本:佐藤純弥 脚本:小野竜之介 原案:加藤阿礼





今頃、「高倉健さん追悼」ってコトでもございませんが、健さん出演作品なら本作は欠かせない一作だと思っていたので、ちと・・・。

ご存知のように、当時ハリウッド映画界はパニック映画ブームでございまして、数多くのパニック映画が公開されてた時期でもありました。そこに満を持してって感じで公開された日本映画のパニック大作が本作でございました。

公開当時、これは劇場で観てるんですが、今回なんと約40年ぶりに再鑑賞しましたよっ。
いやいや~40年ぶりって、「お前何才やねんっ!?」ってモンですね、はいはい。

まぁ個人的に、本作が高倉健さんの数多くの映画出演作品において、ちょっと重要な作品になることからも、やっぱり健さんを偲ぶうえにおいては外せない一作だと思うワケです。

この前年、1974年製作の『ザ・ヤクザ』に続いての出演作となりますが、本作後に 『君よ憤怒の河を渉れ(76)』、『八甲田山(77)』、『幸せの黄色いハンカチ(77)』と続き、デビュー当時から続いた任侠ものから脱皮した健さんになった一作になるワケなんですよね。

だから本作はそういう意味でもターニングポイント的な一作だったと思ってます。
後の出演作は言わずとも有名なタイトルが続きますし。



新幹線ひかり号の運転手役、小林稔侍(左)、千葉真一(右)


パニック映画のお約束としましては、やっぱオールスターキャストもそのひとつ。
出演者は書ききれないので上のポスターを参照してくれたら分かると思います。

若かりし頃の小林稔侍さんや、多岐川裕美さん、岩城滉一さん、志保美悦子さんなんかも出てますが、ほとんどセリフも満足に無い役どころ。時代を感じますがな。

大スター高倉健さんは、新幹線に爆弾を仕掛け金を要求する犯人・沖田の役どころ。
東京→博多間を運行するひかり号に仕掛けられた爆弾は、時速80キロ以下になるとスイッチが入り爆発すると言うトンデモ爆弾です。

と、ここで映画好きな人なら、キアヌ・リーヴス主演の『スピード』を思い浮かべると思いますが、元のアイデアは本作が先駆けなんですよね。なんでも本作はフランスでも公開されたと言うから、もしかしてヤン・デ・ヴォン監督も観ててパクッたのかも。(笑)

そして東京・博多間を走行する間に犯人グループとの攻防戦が描かれてます。
止まる事もできない、終点で大惨事が目に見えてる、このあたりは『アンストッパブル』ですな~。

と言えど、ミニチュア撮影の新幹線はところどころチープな感じ、ツッコミ満載の警察の捜査、乗客連中のオーバーアクトな描写、いかにも「東映」な意味不明の音楽使用などなど、結構「?」が多いものですが、全てひっくるめ最後に納得させるのは、やっぱ健さんの存在なのでしょう。

ドラマ的には結構しっかりした構成ですから150分の長さでも飽きなく観れます。
結末に近づくほどドキドキ・ハラハラも間違いなし。

安全神話が売り物の新幹線だけど、今またリメイクしても面白いかもね。
JRの全面協力として。(この作品は国鉄の協力が得られなかったから)

憎むべき犯人が健さんなので、「どうか逃げ切ってくれ!」と思わずにいられないラストは、やはりその「存在感」ですがな。



境目

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お空の境目ショット








2月ですな~っ!


って、べつにテンション上げて言うコトでもないのでごわすが。

今の時点では、早く二桁台の気温になって安定してもらいたいのですよ。

こう一桁台の気温が続くと人差し指のシモヤケも治りが遅くなるし。


まぁ2月はキッチリ4週間と言うコトで、アッと言う間に過ぎ去ってくれる事を祈りますん。












CINEmaCITTA' - Kaz.Log 2015

ザ・ベイ

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【ザ・ベイ】 THE BAY アメリカ 2012
製作・監督 : バリー・レヴィンソン 出演:ウィル・ロジャース / ケッテル・ドナヒュー 他







メリーランド州チェサピーク湾にある海辺の街クラリッジで謎の疫病が発生。
街では独立記念日を祝うカーニバルの真っ最中。

アマチュアリポーターの大学生ドナは、その疫病に侵された人々と街の惨劇をリポートする事になる・・・、という筋書きの一作ですが、これは流行のモキュメンタリー映画でして。

未編集のフィルムを繋ぎ合わせた(映画的に、あくまで未編集)スタイルのファウンド・フッテージ型の映画です。

流行ってますねぇ、このスタイル。
B級ホラー映画なんかに多く使われるスタイルですが、この作品もホラーと言えば、ホラー。

一応パニック・スリラーのジャンルになると思うのですが、なんとこれを撮ったのが、あのバリー・レヴィンソン監督と言うから、これまた。

『ナチュラル』、『グッドモーニング,ベトナム』、『レインマン』の名匠もコッチ系を撮るんやぁ~、って意外性で鑑賞しました。 また本作でタッグを組んだスタッフが『パラノーマル・アクティビティ』のオーレン・ペリらの面々だから、いや~凄い組み合わせ。

こちら題材としては、最近目にするコトが多くなった環境破壊をテーマにしてます。
原因不明の海洋汚染で一帯の海の生態系が破壊され、その汚染水は街の飲料水としても使用されていたんですね~。

しかもその汚染は深く人々の身体の奥まで蝕み、信じられない寄生虫を作り出していたんですね~、身体の内側から寄生虫に食い尽くされるというんですよ。

その地獄絵図と言ってもいいような大惨劇の様子が、リポートフィルムやホームビデオ映像、監視カメラ、車載搭載カメラによって映し出されていくんです。知られたらヤバい惨劇ゆえに政府も隠蔽工作を行なってたけど、リークによって暴かれて行くと言う設定。

やっぱりバリー・レヴィンソン監督らしく(らしく?)、こういうB級映画ネタでも見せ方は上手いですね。中盤からの怒涛の展開は背筋が寒くなりましたよ。

とは言え、やっぱり『パラノーマル~』のスタッフが絡んでるだけにホラー的な描写も満載なのは致し方がなかったんだろうかな。ラスト近く、女性が車の乗り込んだ時に後ろのシートから・・・と言うのは、もうホラーのお約束みたいな感じなので、ちと苦笑しましたが。

まぁ、モキュメンタリーが苦手じゃなかったら、見ておいて損はない一作だと思いましたけどね。何てたって、バリー・レヴィンソン監督まさかの一作だからねぇ。




ブログ開設10周年

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せっかくの周年記念日だから大袈裟にしてみました。


と言うコトで、今日2月15日をもってブログ開設から満10年となりました。

ありがとうございます、めでたいですよね、なんか。


ホントにね、2005年から、早や10年ですよ。

いやぁ~しぶとくやってますな、自分。

一口に「10年」と言いましても、早いような、また気が遠くなるようなw


思い返して、2005年(平成17年)映画関係の出来事と言えば・・・

アカデミー作品賞は『ミリオンダラー・ベイビー』でしたよね。(年度は2004年)

で、オリバー・ストーン監督が薬物所持の容疑で逮捕(5月)されちゃったり。


日本では、JR福知山線脱線事故(JR尼崎脱線事故)で多数の方が犠牲になりしました。

 インドネシアのスマトラ島西方でM8.7の地震が発生したのも、この年でしたね。

あと、森進一と森昌子が離婚したり。(どうでもエェんですけど)


ブログでは多くの皆様と出会いがあり、また疎遠になったり

そんなコトも含めて、やっぱりブロ友さんに支えられてここまで来たんやなぁ~、と。

いろいろ出来事が多かった10年ですけど、ホンマありがとうございます。


Thank you so much !でございますっ。




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これと言って意味の無いフォトでございます。

ただカッコつけたかっただけっす。


これからも、ひとつよろしくっ。

アデル、ブルーは熱い色

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【アデル、ブルーは熱い色】 LA VIE D'ADELE フランス 2013
監督・脚本:アブデラティフ・ケシシュ 出演:アデル・エグザルコプロス / レア・セドゥ

2013年度 カンヌ国際映画祭パルムドール / インディペンデント・スピリット賞外国映画賞





2013年のカンヌ国際映画祭において、審査委員長のS・スピルバーグをはじめ満場一致でパルムドールに推され絶賛された一作でございます。

監督はチュニジア出身のアブデラティフ・ケシシュ
なんでも俳優もやっていたそうですが、近年は監督業でどの作品も高評価を得てる気鋭の映画作家。

脚本も手がけた本作は、ジェリー・マロ原作を映画化した女性同士の愛の物語。
カンヌでも "その性描写" が話題となった一作ですが、なるほど観て納得。
濃密な女性同士のSEXを展開しておりました。

とは言っても、自分が観たバージョンは日本版DVDレンタルでリリースされたモノ。
本当はR-18作品ですが、日本版レンタルリリース版はR-15でした。
このR-15バージョンは、そのSEXシーンを大幅カットした作品なんですよね。

これではオリジナルを観た気にならないじゃありませんかっ。
納得のイカない自分はネットでいろいろ探した挙句、やっとオリジナル・バージョンを見つけましたっ。(まぁ、YouTubeにアップロードされてただけなんだけど)

と言うコトで、大幅カットされたまぐわいシーンを確認して(何度も何度もw)、よおやく
完全バージョンを鑑賞できたのでレビューを書く気になりました。

前置きが長くなったので、レビュー部分はサラッといきます。

本編は3時間の長尺なんですけど、これが不思議と見入っちゃって長さを感じさせないんですよねぇ。 顔のクロ-ズアップを多用して、ドキュメントチックな感覚で撮ってます。

主人公の高校生アデル(アデル・エグザルコプロス)は同級生の男子と付き合うことになり、性体験もしますが、何故かしっくりこない

彼女はそのうち、自分はレズビアンだと気付きます。
そんな時、バーで出会った青い髪をした年上の美大生エマ(レア・セドゥ)に惹かれ、急速にその仲は縮まっていく事になるんですね~。

愛憎入り混じる展開、という話になっているんですが、それも主人公アデルの激情型な性格(愛し方)ゆえ。

アデルがレズビアンに目覚めていく過程から、なにがなんでも愛するひとを手放したくないという、その想いを、見事なまでに濃密に描ききった一作だと思いますよ。

なにより主人公の二人の濃密な演技無しには成立しない一作でしょう、これは。
ドキュメントタッチで攻める監督の演出も個性があり素晴らしいと思います。

日本でソフトがリリースされてるこの監督の別作品、『クスクス粒の秘密』(07)も鑑賞済みですが、本作はより洗練された一作に仕上がってると思います。この前作もそのうちレビュー書きますね。

ともかく、「凄いの観たな~っ!」って感じにさせてくれました。


(YouTubeにアップされてるオリジナル版はこちら→

(1時間15分あたりから、怒涛のまぐわいシーンが続きます)

何故か 「金色夜叉」

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熱海の海岸を散歩しながら撮影(2014年3月)












「熱海の海岸 散歩する~♪ 貫一 お宮の二人連れ~♪」



・・・っと、ご存知ですか? 「金色夜叉」。(笑)


3月に入ってまだ日が浅いので、今月は写真も撮っておりません。

なので、去年の3月に撮った一枚を出してまいりました。


貫一&お宮の「金色夜叉」ですよっ、尾崎紅葉 未完の小説。

もちろん映画化もされてますよ~、遠い昔に。


自分、このフレーズは覚えてたので、熱海に行った時はぜひ訪れたかった場所でした。

あ、銅像の場所のコトです。


またいつか訪れて、温泉入って秘宝館へも行ってみたい根!

と言うコトで、3月です、よろしく。











CINEmaCITTA' - Kaz.Log 2015

ある過去の行方

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【ある過去の行方】 LE PASSE フランス・イタリア 2013
監督・脚本:アスガー・ファルハディ 出演:ベレニス・ベジョ / タハール・ラヒム 他
(2013 カンヌ国際映画祭 女優賞受賞)






彼女が消えた浜辺』、『別離』のアスガー・ファルハディ監督が、母国イランを離れフランスを舞台に撮りあげた一作。

主演のマリー=アンヌ役に『ROCK YOU ! ロック・ユー!』、『アーティスト』のベレニス・ベジョが演じ、カンヌで女優賞を獲得した作品でもありますね。

そのマリー=アンヌは、パリで暮らし3人の子を持つ女性。
ある日、テヘランから元夫のアーマド(アリ・モサファ)がやってきます。
理由は、以前アリー=アンヌと一緒に暮らしていたパリで正式離婚に必要な手続きのため。

現在アリー=アンヌには新しい恋人サミール(タハール・ラヒム)が居るんですが、元夫アーマドはパリにやってきて初めてその事実を知るんですよね。

おまけに、サミールのひとり息子との同居も始めてるし、アリー=アンヌ自身にも2人の娘が居ます。そのうちのひとり娘リュシー(ポリーヌ・ビュルレ)は、母親とサミールの交際に大反対。

元夫アーマドはリュシーから、サミールの妻が自殺未遂をはかり昏睡状態に陥ってる事を知らされます。

とまぁ、話は結構ややこしい状態で始まり、観る側は映画が進むうちに登場人物の会話で "その状態" を理解する事になります。

マリー=アンヌの2人娘も、元夫アーマドの実子ではなく、アーマドの前に結婚してた男の子供でして、そういう状況からここに登場する男と女は、世俗的というか通俗的な人物であるコトが分かります。

でもそれで終わらないのが、この監督の面白いところ。
自殺未遂をしたサミールの妻には謎めいた真相が隠されておりまして。

映画が後半に入りだす頃、その謎の真相が暴かれる過程で少しミステリー要素なトーンに覆われてきます。

監督の過去作品でも、何気ない動作やシーンに "ある緊張感" を持って描写されておりますが、本作でもそれは健在。どこか不安にさせる緊張感が持続していましたねぇ。
ベレノス・ベジョ演じるアリー=アンヌのヒステリックな部分も、その緊張感を高めることに一役買ってたかな。

大人の事情で親に翻弄される子供たち、結婚を繰り返す母親、そこから逃げ出した夫、浮気をする夫など、どこをとっても共感できる登場人物ではないけど、あまりにも世俗的すぎて逆に説得力を持った次第です。

そして、あのラストシーン。これが個人的には秀逸でした。
物語の行方は分からないけど、突き放したようなラストながら再生を感じさせる、あの "暗示" シーンは秀逸。面白かったです。



クスクス粒の秘密

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【クスクス粒の秘密】 LA GRAINE ET LE MULET(未) 2007 フランス
監督・脚本:アブデラティフ・ケシシュ 出演:ハビブ・ブファール / アフシア・エルジ 他
(2007年ヴェネチア国際映画祭:審査員特別賞 / マルチェロ・マストロヤンニ賞) 






アデル、ブルーは熱い色』を観て、この監督に興味を持ち過去作品を鑑賞してみました。

本作は2007年ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞や2008年セザール賞(4部門受賞)、第21回東京国際映画祭 World Cinema 部門上映など、世界各国で評価の高かった一作。

フランスの港町セートで暮らすチュニジアからの移民の人々を描いた作品でして。
監督自身がチュニジア出身なので、内容も興味深い視点で撮られてましたね。

港湾労働者のスリマーヌ(ハビブ・ブファール)は60代。
仕事もキツく感じ出した頃、リストラの憂目に遭います。
前妻との間に息子・娘・孫まで居ますが、何かと疎まれてる自分を感じてる日々。

そんな時、一念発起したスリマーヌは古い船を買い取って船上レストランの事業を始めようとします。





スリマーヌには付き合ってる女性が居て、その女性の娘リム(アフシア・エルジ )が居る。
別れた前妻や息子・娘とも交流を持ち、家族の助けを全面に受けてレストランを開店しようとするんですが。

邦題に付けられてる「クスクス」と言うのは、北アフリカや中東が発祥の料理。
小麦粉で練られた粒状の粉食を料理するものらしい。
このクスクスを巡る話が大筋で展開して、アラブ系住民の様々な想いが映し出されてます。

『アデル、ブルーは熱い色』でも感じたんですが、やはり本作もドキュメントタッチ。
淡々と活写してる、と言う表現がイイのか・・・、ともかく惹き込まれる。

とは言え、かつての宗主国フランスで暮らすチュニジアのアラブ系移民。
差別的な目線で見るフランス人などなど、監督自身も感じたような想いを垣間見せてます。

そして、何よりこの監督の演出で強く感じたのが、"見せる!"というコト。
幾つかのエピソードを経て、話は終盤に差し掛かった頃、突然登場する圧倒的なシーン。

もうこれは観て感じてもらうしかないだろうと思います。
惜しげもない、その扇情的な迫力の画面に、ただただ呆気にとられ延々と・・・。
そして映画は唐突に終幕します。

この感覚はなんやろね?
似たような作風の監督はヨーロッパでも居るけど、この監督の個性は独特ですな~。

本編は2時間30分ほどの長編なんだけど、長さを感じず観れました。
今更だけど、ちょっと恐るべし映画監督なのかもしれない・・・。



腹が出てたってイイじゃないかっ。お肉ブルブルブルっ~は必見の色香。

WOWOWオンデマンド鑑賞3作品

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  『愛を複製する女』     『グロリアの青春』    『ヴィクとフロ 熊に会う』


WOWOWオンデマンド鑑賞から、女性が主役の作品を3本まとめて。
日本初公開(ジャパン プレミア)もあり、なかなか粒揃いの3作品でございました。



【愛を複製する女】 WOMB ドイツ・フランス・ハンガリー 2010 (未)
監督・脚本:バネデク・フリーガオフ 出演:エヴァ・グリーン / マット・スミス

たぶん近未来の話なんだと思うけど、SFっぽい雰囲気は出さず、海辺の小さな田舎町を舞台に描くクローン人間もの。
死んでしまった恋人トミー(マット・スミス)の遺伝子で、そのクローンを体内に宿し、生み育てて行く女のお話です。

まぁ~どうなんでしょう、究極の愛情か?それとも狂気の選択か? って言う感じなんですけど、映画自体は静かなドラマに仕上げております。その女レヴェッカを演じるエヴァ・グリーンも演技の幅が広くなってますね。

映画は、レヴェッカとトミーの幼き日からの出会いから、クローンが生まれてから成人するまでの長い年月を描いてます。(だけどエヴァ・グリーンは年を取らないw)

レヴェッカは "その子" の恋人か、または母親なのか?
見極めつかないニュアンスを醸し出しながら、物語終盤にはタブーの領域へと・・・。

なるほど・・・こういう話もイイでしょうっ、たまには。



【グロリアの青春】 GLORIA スペイン・チリ 2013
監督・脚本:セバスティアン・レリオ 出演:パウリーナ・ガルシア
(2013 ベルリン国際映画祭・銀熊賞[女優賞])


舞台はチリの首都サンティアゴ、58歳のグロリアは現在独身のキャリアウーマン。
10年以上前に離婚、2人の子供も独立をして、今は気ままな生活を謳歌してはるんです。

とある日、中年の独身者が集うダンスパーティーで知り合った年配の男性ロドルフォ(セルヒオ・エルナンデス)と意気投合して、その夜を共にする事になりました・・・が。

グロリアを演じるのはチリの大女優パウリーナ・ガルシア
初見の女優さんですが、58歳のグロリア役を見事に演じきって、その潔さに拍手したくなるほどでしたよ。

大胆なオールヌードのベッドシーンは、年齢に相応しいリアルな身体つきに萌え。
優柔不断な男と付き合ったばっかりに、怒りを爆発させる、そんなストレートな生き方は共感を呼ぶやろね~。

人生、年齢は関係ないっ!って描きが見事。
劇中流れる音楽は勿論、あの 「グロリア~っ♪」



【ヴィクとフロ 熊に会う】 VIC + FLO ONT VU UN OURS カナダ 2013
監督・脚本:ドゥニ・コーテ 出演:ピエレット・ロビタイユ / ロマーヌ・ボーランジェ
(2013 ベルリン国際映画祭・アルフレード・バウアー賞)


「三大映画祭週間2014」で初公開されたカナダ映画。

最近観た映画の中では異色の中の異色な作品でございまして、主役2人の女性は元服役囚。
60代の女性ヴィクトリアと刑務所仲間だったフロレンスは刑期を終え、田舎の街に居を構えます。しかもこの2人、ビアンな関係でございまして。

保護観察員の男ギョームはそんな2人の関係に理解を見せます。
このギョームも実は・・・、って感じなんですがね。

ヴィクトリアが先立って、人生を立て直そうと田舎町での隠遁生活を決意しますが、元服役囚という過去が彼女らを苦しめ、衝撃的な結末を迎えることになるんですよねぇ。

同性愛者というマイノリティの立場を、ちょっとオフビートに描いていく訳でありましたが、作り手の視点が興味深い一作でもありました。ビックリする結末でもあったけど、なぜか暗い気持ちにはならなかった。

結局、熊に会うんじゃなくて、ある意味、熊になっちまった2人なんだねぇ。

ディスプレイ

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横浜みなとみらい・クィーンズビルにて












先日、横浜在住の姐さんたちと中華料理を食。

ちょっと肌寒い頃やったけど、ホンのチョイ間で季節はもう春満開ですねっ。



早いですね~、今年ももう1/4が過ぎましたよ。

気が早いけど、アッと言う間に夏も来ますぜ、ホンマ。


よろしく~っ。











CINEmaCITTA' - Kaz.Log 2015


ギアなトップ

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二子玉川RIZE・蔦屋家電 入り口のオブジェ














先の4月は私的な用事で大忙しだったため、ブログの更新もままなりませんでした。

そんなん言うてたら、GWも終わり5月も半ば近く。


劇場観賞の映画も2本観てますが、もう旬が過ぎちゃった感じの作品・・・かな?

なんとかレビューしたいものです・・・、そのうちに。














CINEmaCITTA' - Kaz.Log 2015

セッション

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【セッション】 WHIPLASH 20014 アメリカ
監督・脚本:デイミアン・チャゼル 出演:マイルズ・テラー / J・K・シモンズ 他

(サンダンス映画祭2014・審査員グランプリ/観客賞 87回アカデミー賞・助演男優賞/音響賞/編集賞)






昨年の映画賞レースは、本作で音楽学校のフレッチャー教授を演じたJ・K・シモンズが演技賞を総なめ状態にしたのは記憶に新しいところでございますね。しかしまぁ、それも納得の役どころでありましたよ。

主演は、偉大なジャズドラマーを夢見るニーマン役を演じるマイルズ・テラー
全米屈指の名門シェイファー音楽学院に入学した、このニーマンを待っていたのはフレッチャー教授によるシゴキのレッスンだったのですよ。

教授の目に留まったニーマンはフレッチャーのバンドメンバーに招かれます。
そこで成功を収めれば音楽家としてのステップアップは約束されたようなもの。

半ばウキウキワクワクのニーマンは、映画館の店員ニコル(メリッサ・ブワノ)をデートに誘ったりして、ちょっと青春してたりするのですが・・・、ところがドッコイ、完璧を求めるフレッチャー教授の軍隊式とも言えるシゴキレッスンで、ニーマンは打ちのめされるんですね。

ドラムの音のわずかなテンポの狂いも許さないフレッチャー教授は、ニーマンに対してあらゆる手で試練を課します。罵声だったり、体罰(ビンタ)だったり、精神的にも肉体的にも追いつめるやり方は軍隊の鬼軍曹そのもの。

音大生たちの間では常に緊張感が張り詰め、その様子が映像的にもビシビシ伝わってきて、J・K・シモンズ演じるフレッチャー教授のカリスマ度を高めております。
もちろん、これはJ・K・シモンズの演技の上手さも相まってのコトなのは間違いないところですよ。

しかし、そのシゴキでニーマンが潰れて行くと思ったら大間違い。
フレッチャー教授のシゴキは、狂気と紙一重なニーマンの野心を育ててしまうのですよ。

このあたりからラストに至るまで、二転三転のストーリー。

フレッチャー教授とはいったいどういう意図を持った人物なのか?
そのあたりを読み解くのが、かなり面白かったですね。
それもやはり、脚本の巧みさで最後の最後まで答えは出ない状態でした。

唯一、あの事故のシーンはちょっと、「おいおい~ウソだろ」だったけど。
でも、この新鋭監督デイミアン・チャゼルにはこれからも期待させられそうですよ。

面白かったですっ。 その一語に尽きる一作でした。

と、この作品は一部の音楽関係の方々からは不評らしいけど・・・。
まぁその気持ちは分かるんですが、う~ん、それは仕方ないですよ。

こうだから「映画」って面白いもんだし。




バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

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【バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)】
BIRDMAN OR (THE UNEXPECTED VIRTUE OF IGNORANCE) アメリカ 2014

監督・脚本:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演:マイケル・キートン / エドワード・ノートン / エマ・ストーン / ナオミ・ワッツ
   ザック・ガリキフィナーキス / エイミー・ライアン/ アンドレア・ライズブロー
(87回アカデミー賞 作品賞・監督賞・脚本賞・撮影賞)







アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品は、長編第1作目の『アモーレス・ペロス』から『21グラム』、『バベル』、『BIUTIFUL ビューティフル』と、ナニゲに全て観ておりました。

そう言うことで、本作もちょっとしたシリアスものかな?・・・と思っておったら、おぉ~コメディじゃありませんかっ。

かつてヒーローもので一世を風靡した俳優が、その後は泣かず飛ばずで今は公私共にどん底状態。再起を図るため自らの製作で演出・主演も兼ねた舞台でブロードウェイに打って出る・・・というお話。

もうご存知のように、タイトルの「バードマン」に被る本作の主演はマイケル・キートン
ティム・バートン監督の『バットマン』でブルース・ウェイン=バットマンを演じた彼ですよ。

もうこれだけでも臭ってきますね。実生活と役どころが被る・・・っちゅ~コトですよ。
『レスラー』のミッキー・ロークなんかもそうだし、こういう設定は好感触です。
本作のマイケル・キートンのみならず、売れない舞台女優レズリー役を演じてたナオミ・ワッツなんかも、ナニゲに被ってないかな~?

で、このマイケル・キートン演じるリーガンなんですが、これがまた人間くさいシブさがあるんですよ。映画の冒頭で空中浮遊しちゃってるところなんぞは面喰らいましたが、超能力=心象シーンなんですよね、リーガンの。

ブラック・ファンタジーなシニカルコメディとでも言いましょうか。
劇中時々聞こえてくるバードマンの "声" が、リーガン本人の "叫び" と捉えて観て行くと、これはかなり痛快でオモロイ。

ピンチヒッターで登場する舞台役者マイク(エドワード・ノートン)の支離滅裂な個性とリーガンのぶつかり試合も見ものですし。リーガンの娘役サムを演じるエマ・ストーンの今風な関係もシニカルさで溢れておりますねぇ~。

ハリウッド役者の実名を上げてコケ落とすセリフも豊富だし、ブロードウェイに進出したがる役者たちへの皮肉も満載な内容に仕上がってました。こういうのは内輪ものとしてハリウッドでは受けるでしょうね、実際。

ともかく、マイケル・キートンが白パンツいっちょでタイムズ・スクエアを歩いたり、エドワード・ノートンがおっ勃たり、コメディとしても相当でございます。

全編1カットシーンに見せる(一度切れますが)撮影技術も話題ですが、それも面白い試みでしょう。と思ったら、今回オスカー受賞した撮影賞は『ゼロ・グラビィティ』のエマニュル・ルベツキだったんですねぇ。2年連続の受賞とはたいしたもんだ。

個人的には本作を鑑賞してみて、オスカーの主演男優賞はマイケル・キートンに獲らせてあげたかったなぁ~、って思っちゃいましたよ。





備えあれば、憂いなしっ

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どこで撮ったのか思い出せませんっ












梅雨の季節のお出かけのお供は傘ですね、えぇ。


最近なんだか物忘れが激しいようで、去年撮ったこの写真も、どこで撮ったものやら・・・

背景のエスカレーターをヒントに、いま必死こいて思い出してます。


そう言うことで、早くも2015年前半の最後の月となりました~、よろしく。













CINEmaCITTA' - Kaz.Log 2015


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