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『凶悪』

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【凶悪】 日本 2013
監督・脚本:白石和彌 出演:山田孝之 / ピエール瀧 / リリー・フランキー / 池脇千鶴 他
 
 
 
 
 
 
新潮45編集部編『凶悪 ある死刑囚の告白』のノンフィクション原作を基に映画化した一作。
 
雑誌記者に獄中の死刑囚から手紙が届く。
面会に応じると、その死刑囚はまだ世間に知られてない殺人事件の告発を始めた。
 
3件の殺人、そしてその首謀者である "先生" と呼ばれる人物はのうのうとシャバで暮らしている。 その告発を受けた雑誌記者は驚愕の殺人事件の虜になっていく・・・。
 
内容はショッキングですねぇ。
原作はノンフィクション・ドキュメンタリーとして書かれてるようですが、それを基にフィクションを織り交ぜながら描き出した力作だったと思います。
 
雑誌記者を演じる山田孝之、獄中の死刑囚演じるピエール瀧、"先生" を演じるリリー・フランキー。 3者3様に個性を出した演技は見応え充分。(山田孝之の役どころは、ちと弱いけど)
 
取り憑かれたように未解決殺人事件を追って、妻(池脇千鶴)との仲も危機を迎え、おまけに認知症の母親を抱える家庭事情なんかも、物語の本筋には関係ないかと思いつつ、社会性を持たせるにはアリなのかもしれない。
 
ありがちな、記者一人の「正義」を描き出すような胡散臭さはないので、リアルさの追求としては面白い。「正義の追求」に猪突猛進するのは映画的なところでもあるけど。
 
でもこの映画はピエール瀧リリー・フランキーの演技によるところが大きいです。
生々しいバイオレンス描写もさることながら、特にリリー・フランキーの凶悪演技は圧巻。
 
その演技だけで飽きずに観れた一作でした。
しかし、「力作」としたのは、やはりもう少し・・・と思うような感じもあったので、そう書かせてもらいました。
 
 
 
 

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