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オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ

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オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ】 ONLY LOVERS LEFT ALIVE
アメリカ・ドイツ・イギリス 2013
 
監督・脚本:ジム・ジャームッシュ 出演:ティルダ・スウィントン / トム・ヒドルストン
ミア・ワシコウスカ / アントン・イェルチン / ジェフリー・ライト / ジョン・ハート
 
 
 
 
じつにジム・ジャームッシュ監督「らしい」ヴァンパイア映画の一作でしたよ。
 
かたや、デトロイトの街でアンダー・グラウンドの音楽シーンでカリスマ人気を得ながらひっそり暮らすアダム(トム・ヒドルストン)。 かたや、モロッコのタンジールで暮らすイヴ(ティルダ・スウィントン)。
 
この2人は永遠の命をもったヴァンパイア。何世紀もの間、愛し合う者同士。
イヴは最近元気が無いアダムを気遣い、アメリカへの旅を決意し、久しぶりの再会となる。
 
喜びの再会で親密な時を過ごしている時、イヴの妹のエヴァ(ミア・ワシコウスカ)の突然の訪問。この妹エヴァは問題児、アダムは彼女の事を嫌ってるんですよ。
 
案の定、問題を起こしたエヴァはアダムに家から叩き出されます。
そして、アダムとイヴの2人の間にも大きな変化が出てこようとするんですが・・・。
 
 
アダムの使い走り、人間のイアン(アントン・イェルチン)を噛んじゃうエヴァ。
 
 
冒頭、星空からレコード盤の回転にシーンを移し、ベッド上のアダムとイヴを俯瞰で捉えるところからして、もう「らしさ」満開のスタイリッシュさです。
 
役どころがミュージシャンのヴァンパイアと言うコトで、音楽にもジム・ジャームッシュ監督らしさを発揮したインディーズ・バンドを起用していたり、2人の会話もスノッブ的な退廃さがあったり、またちょっとしたユーモアも忘れてはいない。
 
 
 
ヴァンパイのお約束を守った映画でもあり、血を飲んだ後の恍惚な感覚も忘れてない。
血液アイスキャンデーを食べるシーンなんかはユーモア以外の何者でも有りませぬ。
 
アメリカへの旅を予約する時、トランジットは夜の便にこだわる。(ヴァンパイアだから)
 
ティルダ・スウィントンの妖美さと華麗さ、トム・ヒドルストンのムーディーな美男子ぶり。
ワンシーンちょっとだけ全裸シーンを披露する2人ですが、う~ん、適役ですねぇ。
 
そして、モロッコで暮らす老ヴァンパイア役で登場するのがジョン・ハート
 
 
シェークスピアはじつは彼だった。ナニゲにヴァンパイア役を名演です。
 
 
映画はヴァンパイアを主人公にしてると言っても残酷な描写は皆無です。
あくまで、ヴァンパイアのラブロマンスのドラマとして観る方が良いですよ。
 
全編を通してジム・ジャームッシュらしさを炸裂させてますから、ファンとしては観ておいた方が良いのは言うまでも無いんですが、間延びするシーンも多いし、期待外れ的な内容と感じる方も居そうだから賛否はあるでしょうねぇ。
 
ただ、ジャームッシュ初期の『ストレンジャー・ザン・パラダイス』、『ダウン・バイ・ロー』のような感覚とは別物になってますから、その辺を含んでおいた方が宜しいかと。
 
『アベンジャーズ』のロキ役で一躍有名になったトム・ヒドルストンの魅力は堪能できます。
ティルダ・スウィントンの変わらぬ美貌も丸印。
 
ジェフリー・ライトは、アダムに保管血液を横流しする医師役で登場しております。
 
と言うコトで、映画としては宜しいんじゃないでしょうかっ。
 
 

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