【ディア・ブラザー】 CONVICTION アメリカ 2010 (未)
監督:トニー・ゴールドウィン 出演:ヒラリー・スワンク / サム・ロックウェル / ミニー・ドライヴァー / ジュリエット・ルイス 他
(ボストン映画祭 最優秀作品賞・最優秀男優賞・助演女優賞受賞、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 表現の自由賞)
ヒラリー・スワンクが製作総指揮を努めてる実話の映画化です。
こちらキャストも内容も興味深いところですが、日本では劇場未公開だったんですね。
そういうワケでDVDにて鑑賞いたしました。
1984年に起きた殺人事件の容疑者として、冤罪で18年間捕らわれの身になった男性。
その妹は兄の無実を信じ、何とかして助けたい一心で、なんと主婦だった身から弁護士資格を取るため司法試験を受けるまでになります。
この実話をヒラリー・スワンクが妹役で、冤罪の兄役をサム・ロックウェルが、共に熱演を見せてくれた一作。
何はともあれ実話だと言うコトに驚きなんですよねぇ。
この妹ベティ=アンは中学卒業の資格しか持ってない人で、弁護士資格を取るにはまずハイスクール卒業認定資格からチャレンジしなければならない訳でして・・・。 それからロースクールに入学して司法試験にチャレンジする訳で。
それも兄ケニーを助けたい一心。
この兄妹は幼い時から絆が強くて、だらしない母親の元でも一生懸命助け合いながら育った兄妹なんですよ。
そういう役どころはヒラリー・スワンクなら安心して見れるのは分ってましたが、この作品では兄ケニー役のサム・ロックウェルがイイですね~。 殺人容疑の濡れ衣で保釈無しの終身刑を言い渡され、18年間に及ぶ月日の移り変わりで気弱になったり疑心暗鬼になったりするケニーを熱演してましたよ。
ちなみにこの作品では一瞬ですが、久しぶりに (やっぱり) 脱いでますよ、サム・ロックウェル。(笑)
自慢の(?) のお尻を披露してました。
晴れて弁護士資格を取得し、事件を再調査する事になった妹ベティ=アンを助ける、同じ主婦弁護士役のミニー・ドライヴァーもしっかり女の友情を好演してます。
そして、ケニーを陥れた元彼女役のジュリエット・ルイスにもやっぱり驚きかな。
歯が欠けたオバサンで登場する彼女の変わりようは凄いわぁ。
そういうワケで、この冤罪を晴らす大きな突破口になるのがDNA鑑定。
この事件が起きた1984年は、まだDNA鑑定は事件の捜査では取り入れられてなかったですよね。
ケニーが服役して数年後、1989年にDNA鑑定が確立するんですよね。
なんとそれ以後、アメリカではDNA鑑定で冤罪が晴れた例が200件以上と言うから、なんだかなぁ~ですね。
そんな科学捜査の発達にも思いを寄せ、なにより実話をシッカリとしたドラマで見せてくれる一作です。
監督は俳優でも活躍のトニー・ゴールドウィン。
あのMGM (メトロ・ゴールドウィン・メイヤー) の前身である "ゴールドウィン・ピクチャーズ" の創始者サミュエル・ゴールドウィンを祖父に持つ、映画一家の俳優監督ですよ。