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ヤバい経済学

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【ヤバい経済学】 FREAKONOMICS 2010
 
原作・出演:スティーヴン・D・レヴィット / スティーヴン・J・ダブナー
監督・脚本:モーガン・スパーロック / アレックス・ギブニー / ユージーン・ジャレッキー / ハイディ・ユーイング
        レイチェル・グレイディ / セス・ゴードン
 
 
昨夜の文字化けレビューはこの映画でした。
 
経済学者のスティーヴン・D・レヴィットとジャーナリストのスティーヴン・J・ダブナー共著のベストセラー・ノンフィクションを、5名のドキュメンタリー作家がそれぞれのエピソードを監督して仕上げた一作。
 
1・「イントロダクション&エピソード間シークエンス」 セス・ゴードン
2・「ロシャンダが別名なら」 モーガン・スパーロック
3.「純粋さの崩壊」 アレックス・ギブニー
4・「『素晴らしき哉、人生!』 とは限らない」 ユージーン・ジャレッキー
5・「高校1年生を買収して成功に導けるか」 ハイディ・ユーイング&レイチェル・グレイディ  
 
『スーパーサイズ・ミー』 のモーガン・スパーロックや、『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』、『「闇」へ』、『GONZO~ならず者ジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンのすべて~』 のアレックス・ギブニーなどの日本でも馴染みのドキュメンタリー作家が監督したこれらのエピソード。
 
そのトピックを取り上げ、実際に実践し検証をしていく形でテンポ良く見せる異色ドキュメンタリーなんですが、エンタメ性も加味してるので比較的に「経済」が苦手と言う方でも見やすい作品だと思いますよ。
 
テーマを書き出すと、 「名前で人生は決まるのか?」、「大相撲に八百長はあるか?」、「90年代に米国の犯罪発生率が減少した理由とは?」、「成功報酬で現金を渡せば高校生の成績は上がるか?」 、の4つ。
 
どのテーマも統計データを基にその因果関係に迫っていくんですが、"インセンティブ (成功報酬)" を基礎とする論理が面白くもありました。・・・が、考えてみればその基礎的思考はデール・カーネギーの名著 『人を動かす』 で既に表された事ではないかな。
 
 
 
 
これらのエピの中でも、日本の国技・大相撲の八百長を取りあげたテーマでは、その過去のデータから「八百長は存在する」と結論付けてます。それに付随して明らかにされた、某部屋のシゴキ (かわいがり) で弟子が死亡した事件。 これはまだ記憶に新しいですよね。
 
ここでは警察の隠蔽疑惑をスッパ抜いてます。 これは衝撃でしたね。
大相撲という、一種アンタッチャブルな世界ですから、他国の人の方の目が物事の疑惑を見抜け易いのかも。
この「純粋さの崩壊」のエピだけは他のエピと違って、如何にもドキュメンタリーなエピです。
 
そして、「90年代に米国の犯罪発生率が減少した理由とは?」 のテーマでは、なんと1970年代に妊娠中絶合法の法案が制定された事に起因してると結論付けてます。
 
要は、"望まれない子が生まれなくなった" のが、犯罪発生率減少の大きな要素だと言うから、この目の付けどころには感心しましたね~。 このエピは非常に興味深いので、ここではあえて詳しくは書かないでおきます。
 
そのほかのエピは、実際に原作を読んだ方が面白いかもね、ってな具合ですね。
挑発的とも言えるテーマと理論は一見の価値がありました。
 
 

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