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SHAME -シェイム-

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【SHAME -シェイム-】 SHAME イギリス 2011

監督・脚本:スティーヴ・マックィーン  脚本:アビ・モーガン  撮影:ショーン・ボビット
出演:マイケル・ファスベンダー / キャリー・マリガン / ジェームズ・バッジ・デール 他

2011年ヴェネチア国際映画祭・LA批評家協会賞 男優賞受賞

   http://img5.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56241434_6?1332530389


先の賞レースでも話題に上がってた一作で、内容からして 「これは絶対観たいっ」 と思っておった作品でした。

ま、セックス描写が多くて凄いと言うので、そちらもかなり期待しておったのですが。(素直でしょ)
劇場公開ではヘンなところでボヤかしたり、そんな修正は必要ないんじゃ? とも思える感じ。

しかし物語上では気にならない程度だったのでOKですね。
それより、異質なヒューマン・ドラマとして興味深く観れたので結構満足でした。


   http://img5.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56241434_9?1332583418


ニューヨークの高級マンションで独身生活を送るブランドンを演じるのがマイケル・ファスベンダー
情感たっぷりの演技と役どころが強い印象を与えますね。

誰にも言えない秘密を抱えるブランドンはセックス依存症の男。
コールガールを部屋に呼んだり、時間があればポルノサイトを閲覧したり、自慰に耽ってる男。
会社のPCのHDもその手の内容で膨れ上がってる程だから、もう凄い。

冒頭からコールガールとの情事後で幕を開け、沈痛なBGMをバックに感傷的な始まり。
地下鉄の電車内では乗客の女性を目で口説き始め、その後を追ったりする男なんですよね。

でも全編を通してブランドンのセックスシーンは商売女のみ。
会社の同僚や、普通の生活上で関わる女性とは進展しないんですよねぇ。

求めながらも、相手が自分のテリトリーに侵入しようとすると拒否してしまう。
仕事も人並み以上に儲けてる、ルックスも良い。
なのに、女性と親密な関係を構築できない、まさに孤独な男。

それは自分の妹であるシシーに対しても同じことなんですよね。
キャリー・マリガン演じる妹シシーは、兄ブランドとは逆に極度の恋愛依存の女。
失敗を繰り返してはリストカットをしてしまう女。

男と別れ、居場所がなくなったシシーは兄ブランドンを頼って押しかけ同居を始めるんですが、これはブランドンにとっては最悪のケース。 ペースを乱されることを嫌うブランドンの精神的なリズムが狂いを生じ始めます。

悪化したセックス依存症に苦悩を見せるブランドンは自ら立ち直ろうと言う姿勢を見せるんですが、どうしてセックス依存症になったのかは謎のままでした。 普通に取れば "ソレ" に苦悩する男の物語なんでしょうが、会社を含めてブランドンを取り巻く環境を考えてみればこの物語はかなり興味深い。

形は変われど、現代社会で生きる男性にはこの手が多いんじゃないかと思いました。
性的に自由度が高い現在、半面それに囚われてるじゃないかと。
コミニュケート出来ない人間を作り出してるシステムなんでしょうねぇ、たぶん。
ネットでストリップのライブチャットを楽しんでるブランドンなんて、まさにそれでしょうから。

感傷的で情感たっぷり、ところどころシーンが長い手法もブランドンの孤独感を際立たせるのに効果的です。
リストカットから抜け出せない妹シシーとの関係や、ラストシーンの電車内で見せるブランドンの何とも言えぬ顔つきで、この病の根深さも暗示させられます。

苦悩するマイケル・ファスベンダーの演技が良いです。
キャリー・マリガンのぽっこり下っ腹ヌードは意外でしたが。(笑)


   http://img5.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56241434_8?1332530389

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