【Ricky リッキー】 RICKY フランス・イタリア 2009
監督・脚本:フランソワ・オゾン 原作:ローズ・トレメイン 脚本:エマニュエル・ベルンエイム
出演:アレクサンドラ・ラミー / セルジ・ロペス / メリュジーヌ・マヤンス / アルチュール・ペイレ 他
監督・脚本:フランソワ・オゾン 原作:ローズ・トレメイン 脚本:エマニュエル・ベルンエイム
出演:アレクサンドラ・ラミー / セルジ・ロペス / メリュジーヌ・マヤンス / アルチュール・ペイレ 他
常々、自分はフランソワ・オゾン監督を呼ぶときに、「恐るべしオゾン」って言ってるんですが。(笑)
本作もそんな一作になったワケでございまして、・・・なんと翼の生えた赤ん坊を中心にその家族の絆を綴っておる訳でございます。
「翼の生えた赤ん坊」と聞くと、とりあえずファンタジーなんだと想像していましたが。
そこはオゾンらしい、っちゃ~らしいリアリズムとシュールさ、そして少しビターな味わい。
でもこれはれっきとしたコメディでもあると思うのですよ。
そこはオゾンらしい、っちゃ~らしいリアリズムとシュールさ、そして少しビターな味わい。
でもこれはれっきとしたコメディでもあると思うのですよ。
シングルマザーのカティ (アレクサンドラ・ラミー) は、7歳の娘のリザ (メリュジーヌ・マヤンス) を抱えながら工場勤めの毎日。 そこで知り合ったスペイン人のパコ (セルジ・ロペス) といい仲になります。
この母親カティのキャラも、どこかハスッパで男運の悪さを感じさせるんですね。
パコと出会ってすぐトイレでメイクラブしちゃうところなんかは、"女性" として寂しい心を紛らわす 拠り所的な心情も感じます。
パコと出会ってすぐトイレでメイクラブしちゃうところなんかは、"女性" として寂しい心を紛らわす 拠り所的な心情も感じます。
そしてパコとの仲は順調に・・・、そして生まれてきたのがリッキー。
このリッキーくん、ある日背中の2つの痣から翼が生えてくるんですよね~。
それも最初は鶏のような、ちとリアルな成長段階の翼。
このリッキーくん、ある日背中の2つの痣から翼が生えてくるんですよね~。
それも最初は鶏のような、ちとリアルな成長段階の翼。
この痣が元でパコとの仲は一時険悪になって、イイ仲が崩壊するんですが・・・。
シングルマザーと移民者の恋愛。
そして、ところどころ娘リザの目線がこれまたリアルでございます。
そして、ところどころ娘リザの目線がこれまたリアルでございます。
7歳の少女として、母親の "男" へ向ける目は少女特有の目線があることをオゾンは分かってるんですよね。
こういう演出にもこの監督の凄さがあると思いますよ、いやホンマ。
こういう演出にもこの監督の凄さがあると思いますよ、いやホンマ。
リッキーは天使なのか? それとも人間を見下しほくそ笑む存在なのか?
そういうラストにしちゃったの!? って締めくくりですが、それを観れば先の疑問もおのずと解けるところでしょうか。 どちらにせよ、「恐るべきオゾン」なのは間違いない一作でございました。
あ、リッキー君は名演技でしたよ。 めちゃ可愛いいのは間違いないです。