【100歳の華麗なる冒険】HUNDRAARINGEN SOM KLEV UT GENOM FONSTRET OCH FORSVANN
監督・製作・脚本:フェリックス・ハーングレン 出演:ロバート・グスタフソン ほか
スウェーデン 2013
原作はヨナス・ヨナソンの世界的ベストセラー『窓から逃げた100歳老人』という小説。
それを映画化して本国スウェーデンで大ヒットした一作。
老人ホームで100歳の誕生日を迎えたアラン(ロバート・グスタフソン)は、何を思ったか窓から外に逃げ出しちゃうんですよ。
アテも無く彷徨ってたどり着いた駅で、ある男のキャリーバックを持ち逃げしちゃうんです。
この男、あるギャングのメンバーで、現金がギッシリ詰まったバックを運ぶところでした。
当然、アランおじいちゃんは組織から狙われるハメに。
しかし、このアランおじいちゃん、何事にも動じないトンデモ老人やったのです。
そんなアランおじいちゃんのドタバタコメディーかと思いきや、話は壮大な物語に。
アランおじいちゃんの幼少の頃から現在までの物語を描いていくワケなんですが、これがまた『フォレスト・ガンプ』な構成でありまして。
幼少の頃から爆弾に魅せられたアランは、その技術でスペイン内戦(フランコ将軍)、マンハッタン計画(トルーマン大統領)、スターリン時代のソ連、冷戦時代の二重スパイ(ゴルバチョフ&レーガン大統領)etc・・・。
アランおじいちゃんは、歴史上の世界各国の要人に関わってた大人物だったワケなんですよ。
と言っても、それはアランおじいちゃんが望んでそうなったワケではなく、あくまで成り行き上そうなっただけ。飄々とした性格のアランおじいちゃんは真性の天然人物なんですよね。
過去の話と並行して、現在のバック持ち逃げの顛末を、有りえないけど(笑)面白く巧くまとめた構成で、最後まで飽きずに見せてもらいましたよ。
ちょいちょいブラックな面白味も効いていて、CGなども使って波乱万丈な洗練されたコメディーに仕上がっておりました。
アランおじいちゃんを演じたロバート・グスタフソンは本国で人気の俳優だそうなので、これから以後、またお目にかかる機会もありそうな予感。
このコメディー、けっこうお勧めかも。