【クロニクル】 CHRONICLE アメリカ 2012
監督:ジョシュ・トランク 出演:デイン・デハーン / アレックス・ラッセル / マイケル・B・ジョーダン 他
監督のジョシュ・トランクは本作がデビューとなる新人監督でありながら、低予算で製作されたにもかかわらず、奇抜な展開で全米大ヒットを記録した一作ということなんですよね。
個人的にはこの手(青春SFもの)の作品は敬遠しがちなんですが。
それでも、やっと観る気になったところ・・・んん、これまた結構イケるじゃないですかっ。
大雑把に話すと、高校生3人が手に入れた超能力を使いあまって、次第にその能力に振り回されていくと言うお話です。
スタイルとしては "POV" 。
3人のひとりアンドリュー(デイン・デーハン)が使ってるビデオカメラが、その物語の全てを記録していくと言う流行のフッテージものですね。
ま、このアンドリューの個性が物語の核となって進む話なんですよ。
家では母親が不治の病で闘病中。父親は現在職も無く、息子にうるさく言うだけ。
そんなアンドリューは学校でも孤立しがちやったんですが、唯一ビデオカメラが心の友。
ある日、洞穴を見つけた高校生2人の後を付いて行くと、中には正体不明の物体が。
それに触れた3人は、その時から超能力を身に付ける事になるんですが。
最初はノー天気な高校生らしく、その能力でイタズラ遊び三昧やったんですが、話が後半になると雲行きが怪しくなります。なんとアンドリューがダークサイドに入ってしまうんですよ。
クライマックスの市街戦(?)は、低予算映画ながら迫力は満点でした。
そして先の見えない予測不能な展開も映画作りのツボですよね。
まぁ、後半に入るとPOVスタイルが破綻しかかってるきらいもありますが、そこはどうにか勢いで。(笑)
ヒーローものやら、超能力ものが大流行の昨今ですが、やっぱり根底に流れるテーマには社会問題性を帯びたモノが本作でも確認できます。
アンドリュー役のデイン・ハーデン君はこの作品から好調で、『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ / 宿命』やら『アメイジング・スパイダーマン2』などで活躍の場を広げてるようですね。