【午前2時の唇】 Propios y extraños スペイン 2010
監督・脚本:マノロ・ゴンサレス 出演:エレーナ・バレステロス / ジャン・ピエール・ノエル /ミケル・ノエル / ヒョルディ・ビチェス 他
(2011年レオン映画テレビ祭観客賞)
はい、いきなりすいません~。 こちら翔さんのお勧めで鑑賞いたしました~。
監督のマロノ・ゴンザレスが、なんでも構想6年をかけて撮りあげた群像劇。
深夜のマドリードで始まる人気のラジオ番組。
リスナーからの電話で構成する内容は、普段人には話さないような体験談や悩み。
そして遠く離れたブエノスアイレスでもインターネットラジオで耳を傾ける人が居ます。
まぁ、そのリスナーからの体験談や悩みと言うのが・・・、遺体に欲情する葬儀社勤務の死姦男、ゲス野郎狩りの若者たち、学費を稼ぐため売春する女子学生、などなど。
この他にも色んなエピソードを盛り込んでいるので登場人物の顔と名前を覚えるのが、ちょっと難儀やった。
でも観ているうちに主要エピソードの登場人物が馴染んでくるので、そこはOKですよ~。
売春をする女子学生はスペインからブエノスアイレスに逃避してきた女性なんですよ。
恋人を置き去りにして遠い地に来てる訳ですが、その大学で新しい恋人を作ってます。
ま、この恋人に求婚されてるワケですが~、秘密の仕事ではその恋人の父親がお相手。
そんな一筋縄では行かないエピソードが満載でございました。
ナニゲにエロチックなシーンも多いワケで、ちょっとそっち系に偏った作りかな?
・・・とも思いましたが、エピソード群をラジオに電話してくる人たちにリンクさせていくドラマが面白いです。
人それぞれ色んな悩みを持ち、色んな体験をしてるもんだってモンですが、何より普段心の中に隠した秘め事や闇を露にして行くドラマだから、それなりに重みもありますね。
重いストーリーが重なり合ってますが、自分は面白く観れました。
バスで知り合った男女のエピソードは、間一髪で女性からの電話で救われるなんて洒落てるラブストーリーでしたが、脚本家の男の関わる事件が、これまた重い。
ラスト、リスナーのおばあちゃんの言葉が希望を託すよう担って、映画のテーマを示す形かな。
これ、面白いですよ。