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質屋

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【質屋】 THE PAWNBROKER 1964

監督:シドニー・ルメット 脚本:デヴィッド・フリードキン/モートン・ファイン 音楽:クインシー・ジョーンズ
出演:ロッド・スタイガー / ジェラルディン・フィッツジェラルド / ジェイミー・サンチェス 他

   http://img4.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56141184_7?1326861624


聖書の時代からその迫害の歴史を教訓に、ユダヤ人は不動産より動産を大事にすると聞きます。
動かない財産より、持ち運びできる金やジュエリーや現金などを好むんですね。

あの有名なシャイロックに代表されるように、金貸しと言えばユダヤ人。
民族が背負ってきた歴史を知れば、その職業意識も頷けましょう。

この映画の主人公ソルはニューヨークで質屋を営むユダヤ人です。
ソルを演じるロッド・スタイガーはその迫真の演技が絶賛された一作。

個人的には、シドニー・ルメット監督の作品の中でも名作の一作としています。
本作が製作された1964年は、これも個人的ベスト映画の一作 『未知への飛行』 も作られてます。

何十年ぶりかの再見となりましたが、やはり受ける感覚は最初に観た時と変わらず観れました。
これが名作と言われる所以なんでしょうねぇ。(個人的に、です)


その主人公ソルはホロコーストを生き延びた男なんです。
大学教授までしていた男がホロコーストからの帰還より、そのトラウマに苛まれ無愛想な質屋として暮らしているんですね。 人嫌いで、皮肉な目で生きる男です。

フラッシュバック映像を多用して描かれるホロコースト。 愛する妻と子供はホロコーストの犠牲。
ナチの非道さをフラッシュバックで挿入しつつ、観ている間にこのソルがどういう過去を背負っていたのかを知らせる演出です。

そして、モノクロで映し出されるニューヨークの街並みも生々しい感覚なんですよね。
綺麗に整備された街ではなく、リアルな感覚のこの時代の街並みです。

見ものはやっぱりロッド・スタイガーの演技でしょうか。
トラウマに押し潰され次第に壊れていくソルを、鬼気迫る演技で見せてます。
このロッド・スタイガーの演技は一見の価値があるよなぁ。

今回再見して思ったのが、この映画のサントラ。
クインシー・ジョーンズのスコアを始め、有名どころが揃ったサントラは聴きモノだった。

生々しく、荒んだ内容に妙にマッチングしております。


   http://img4.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/e0/a7/jkz203/folder/1502344/img_1502344_56141184_6?1326861624

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