【4月の涙】 KASKY フィンランド・ドイツ・ギリシャ 2009
監督:アク・ロウヒミエス 原作:レーナ・ランデル 脚本:ヤリ・ランタラ
出演:サムリ・ヴァウラモ / ピヒラ・ヴィータラ / エーロ・アホ 他
監督:アク・ロウヒミエス 原作:レーナ・ランデル 脚本:ヤリ・ランタラ
出演:サムリ・ヴァウラモ / ピヒラ・ヴィータラ / エーロ・アホ 他
1918年、ロシアから独立を果たしたフィンランドにおいて発生した内戦を背景にした一作。
ロシア革命後に誕生したソビエト政府の承認により、民族自決の方針で独立したフィンランドですが、国内情勢の不安定さから特権階級側の白衛軍と労働者階級側の赤衛軍に分かれて内戦が勃発したと言うことなんですよね。
白衛軍はドイツ・スウェーデンの支援、赤衛軍はソビエトの支援を受け同国民族による戦いが始まった訳。
内戦末期になると白衛軍勝利が濃厚。
内戦末期になると白衛軍勝利が濃厚。
映画は、白衛軍兵士ハルユラ准士官 (サムリ・ヴァウラモ) と赤衛軍の女性部隊リーダーのミーナ (ピヒラ・ヴィータラ) との、敵同士による許されざる愛を描いた作品でありました。
この頃、白衛軍は赤衛軍女性部隊の残党を追いつめ、レイプしてからその場で始末すると言う残忍な処理を繰り返していました。 そういうやり方を良しとしないハルユラ准士官は、助けた相手兵士のミーナに公正な裁判を受けさせようと、彼女を裁判所まで護送する事になります。
船での護送の最中に2人は無人島に流され、敵同士によるサバイバル生活を強いられることになるんですね。
でもその無人島生活の最中に2人の間には意識の変化が・・・。
でもその無人島生活の最中に2人の間には意識の変化が・・・。
愛し合うようになるんですねぇ。
やがて無人島から助け出され、ハルユラ准士官は公正な裁判を求め、信頼を寄せるエミール判事 (エーロ・アホ) の元にミーナを出頭させます、・・・が。
ネタバレになるから多くは書けませんが、このエミール判事と言うのが曲者・・・と言うか何と言うか。
人文学者としても名声のある判事だったんですが、その実は・・・。
人文学者としても名声のある判事だったんですが、その実は・・・。
兵士として生きるより、愛を選んだハルユラ准士官。
愛情と信念の狭間で揺らぐミーナ。
愛情と信念の狭間で揺らぐミーナ。
ミーナを救うため、真の男として "ある意味屈辱" にも似た行為に耐えたハルユラ准士官が切なすぎます。
そして信念の為に生きる女性の強かさも相当なもの。
部隊が滅びようと、レイプされようと、娼婦と罵られようとも、生きて目的を果たす。
女は強し、・・・ですか。
部隊が滅びようと、レイプされようと、娼婦と罵られようとも、生きて目的を果たす。
女は強し、・・・ですか。
中盤は少し間延びする感じですが、後半からの展開には目を離せませんでした。
同国民族でこんな悲劇を重ねていたこの時代のフィンランドにも衝撃を受けたワケですが、やはり映画は勉強になるなぁというのが実感。
同国民族でこんな悲劇を重ねていたこの時代のフィンランドにも衝撃を受けたワケですが、やはり映画は勉強になるなぁというのが実感。